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2017年7月17日 (月)

アンティキラ 古代ギリシャのコンピュータ

この本は相当に刺激的な本である。
ギリシャ時代に天文学が発達していた事は分かっているが、ギリシャ人が知っていた天文に関する法則の多くを歯車を使ったアナログコンピュータに載せている機械があったというドキュメンタリー。
18世紀に開発されたと考えられていた差動歯車が実はギリシャには紀元前からあった事が判明したり、実は太陽や月の食まで計算できる機構が組み込まれていたり、と。
この機械の技術はイスラムに伝えられ、その後再びヨーロッパに戻り、ルネッサンスとなるという、壮大な歴史の話である。
アーサー・C・クラークはこの装置を生み出した文明が断絶なく続いていたら、今ごろ人類は火星や金星にも人を送れていただろう、と言っている。
またこの機械を分析するために100年近い時間が掛かり、また全てをこの機械の分析に賭けてしまった男の話とか、まるでフェルマーの定理の証明のために視力を失ったオイラーの様に人を惹きつける機械だった。
更には計測機械が向上するにつれて更に細かいところまで分かり、自然科学の歩みと同じ様にギリシャのコンピュータのメカニズムは解明されて行く。
人類は昔からとても賢かったと分かる本である。

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